FX投資には有益な内容になっていると思いますので、是非ご一読いただけますと幸いです。
いつものように負けていた私
2022年の冬のことでした。私は毎日のようにFXのチャートとにらめっこする日々を送っていました。朝起きてすぐスマホでドル円をチェックし、電車の中でもポジションが気になって仕方がない。そんな生活を続けていたのです。
当時の私の取引スタイルは、今思えばとても危険なものでした。少しでも利益が出ると「よし、今のうちに確定しておこう」と、すぐに決済ボタンを押してしまう。逆に損失が出ると「きっとすぐに戻るはず」と、なかなか損切りができずにいました。
特にドル円が148円台を行ったり来たりしていた時期で、私は毎日のように細かな売買を繰り返していました。朝の7時にロングポジションを持って、昼休みに10pipsの利益で決済。午後にまたショートポジションを持って、夕方に5pipsの損失で慌てて損切り。そんなことを一日に10回以上も繰り返していたのです。
まるで自動販売機の前で小銭を入れては商品を買い、また小銭を入れては別の商品を買うような感覚でした。でも自動販売機と違って、FXには手数料というものがあります。取引するたびにスプレッドという見えない手数料が差し引かれていくのです。
毎月の手数料だけで3万円近く支払っていました。これは本当にもったいないお金でした。コンビニで毎日1000円ずつ無駄遣いしているようなものです。それでも当時の私は「今日こそは大きく勝てるはず」という根拠のない自信を持って、同じことを繰り返していました。
結果として、3ヶ月連続でマイナス15万円という惨憺たる成績でした。FXを始めた頃の夢や希望は、すっかり色あせてしまっていました。
突然のコロナ感染で強制的にチャートから離れることに
そんな私に、運命を変える出来事が起こりました。2022年12月の月曜日の朝、目が覚めると体に異変を感じました。のどの痛み、頭痛、そして何より強烈な倦怠感。熱を測ってみると38度を超えていました。
「まさか」と思いながら抗原検査をしてみると、くっきりと2本の線が現れました。コロナウイルスの陽性反応でした。
その時の私の頭に真っ先に浮かんだのは、体調のことよりもFXのポジションのことでした。前日の金曜日に、ドル円147.50円でロングポジションを持っていたのです。普段の私なら、月曜日の朝一番にチャートをチェックして、少しでも利益が出ていれば即座に決済していたでしょう。
でも、その日は違いました。スマホを見ようとしても、画面の光がまぶしくて目を開けていられません。少し見ただけで頭がくらくらして、とても取引どころではありませんでした。
「ポジションをどうしよう…」という不安が頭をよぎりましたが、体が言うことを聞きません。結局、何もできずにベッドに横になるしかありませんでした。
コロナの症状は想像以上に辛いものでした。熱は40度近くまで上がり、体中の関節が痛んで、食欲も全くありません。スマホを手に取る気力すらなく、ただひたすら眠り続ける日々でした。
普段なら1時間おきにチャートをチェックしていた私が、丸一日、いや二日も三日も、相場のことを考えることができませんでした。これは私にとって、FXを始めて以来初めての経験でした。
時々「ポジションは大丈夫だろうか」という心配が頭をかすめましたが、起き上がることすらできない状態では、どうすることもできませんでした。まさに「強制的な相場からの離脱」でした。
1週間後に見た口座残高の衝撃
コロナの症状が和らぎ、ようやくスマホを見られるようになったのは1週間後のことでした。恐る恐るFXアプリを開いてみると、そこには信じられない数字が表示されていました。
ドル円は149.80円まで上昇していたのです。私が147.50円で持っていたロングポジションは、なんと230pipsもの含み益になっていました。金額にして約23万円。これは私にとって過去最高の利益でした。
最初は目を疑いました。「これは夢じゃないか」「何かの間違いじゃないか」と、何度もアプリを閉じて開き直しました。でも何度見ても同じ数字が表示されています。
それまでの私なら、20pipsから30pipsの利益が出た時点で「今のうちに確定しておこう」と決済していたはずです。でも今回は病気のおかげで、何もできずにポジションを持ち続けることになりました。その結果、これまでで最大の利益を手にすることができたのです。
私は過去の取引記録を振り返ってみました。そこで気づいたのは、自分がいかに短期的な視点でしか相場を見ていなかったかということでした。まるで近視の人がメガネなしで遠くを見ようとしているようなものでした。
長期間ポジションを保有したのは、FXを始めて以来初めてのことでした。そして皮肉なことに、その初めての経験が最大の成功をもたらしてくれたのです。コロナという病気が、私に「強制的な我慢」を教えてくれたのかもしれません。
冷静に考えてみると、この1週間の間に私は一度も感情的な判断をしていませんでした。「今すぐ利益を確定したい」という欲求も、「損失が出たらどうしよう」という不安も感じることなく、ただ時間が過ぎるのを待っていただけでした。
「何もしない」ことの威力を知る
この体験を通して、私はオーバートレードという言葉の本当の意味を理解しました。オーバートレードとは、必要以上に取引を重ねてしまうことです。まるでお菓子を食べすぎてしまうのと似ています。
お菓子は少しなら体に害はありませんが、食べすぎると健康を害してしまいます。FXの取引も同じで、適度なら利益を生みますが、やりすぎると手数料とスプレッドで利益を削ってしまうのです。
当時の私は、まさにお菓子を食べすぎている状態でした。一日に何度も取引を繰り返し、そのたびに手数料を支払っていました。まるで毎回コンビニでお菓子を買うために100円ずつ使っているようなものでした。
さらに悪いことに、取引回数が増えると感情的な判断も増えていきます。「さっき負けたから今度は勝たなければ」「今日は調子がいいからもう一回」といった具合に、冷静な判断ができなくなってしまうのです。
これは心理学で「プロスペクト理論」と呼ばれる現象と関係があります。人間は利益が出ている時はそれを早く確定したがり、損失が出ている時はそれを先延ばしにしたがる性質があるのです。まるで傘を持っている時は雨が降らず、持っていない時に限って雨が降るという、あの法則のようなものです。
でも、相場というものは私たちが思っている以上に長く同じ方向に動き続けることがあります。トレンドは想像以上に長く続くのです。これは多くのトレーダーが気づいていない重要な事実です。
私がコロナで寝込んでいた1週間、市場参加者の多くは私と同じように細かな取引を繰り返していたことでしょう。でも私は強制的にその競争から離脱していました。その結果、大きなトレンドの恩恵を受けることができたのです。
病気から学んだ「待つ技術」の実践法
コロナから回復した私は、この経験を無駄にしないよう、新しいルールを作ることにしました。それは「待つ技術」を身につけることでした。
まず私が導入したのは週末ポジション保有ルールでした。金曜日に持ったポジションは、最低でも月曜日まで手をつけないというルールです。これにより、短期的な値動きに惑わされることなく、週単位でのトレンドを捉えることができるようになりました。
次に、利確目標を従来の3倍に設定しました。今まで20pipsで利確していたものを、60pipsまで待つようにしたのです。これは最初はとても不安でした。まるで今まで歩いて5分のコンビニに行っていたのに、急に車で15分のスーパーまで行くようになったような感覚でした。
でも、この変更が大きな効果をもたらしました。取引回数は自然と減り、一回あたりの利益は大きくなりました。そして何より、精神的なストレスが大幅に軽減されたのです。
私はまた、物理的にチャートから距離を置く工夫もしました。スマホのFXアプリを削除して、パソコンでしか取引できないようにしたのです。これにより、外出先での衝動的な取引を防ぐことができました。
さらに、取引日記をつけるようになりました。ポジションを持った理由、決済した理由、その時の感情を記録するのです。これにより、自分の行動パターンを客観的に見ることができるようになりました。
翌月の実績は驚くべきものでした。取引回数は以前の3分の1に減ったにも関わらず、利益は2倍になったのです。まさに「Less is More(少ないことは豊かなこと)」を実感した瞬間でした。
そして何より嬉しかったのは、FXに費やす時間が減ったことで、家族との時間が増えたことでした。今まで一日中チャートを気にしていた私が、夕食の時間は家族との会話に集中できるようになったのです。
あなたも今日から始められる「待つFX」
私の体験を通して学んだことを、あなたにも実践していただけるよう、具体的な方法をお伝えします。
まず第一に、取引回数を今の半分に制限してください。一日に10回取引していたなら5回に、5回なら3回に減らすのです。これは最初は物足りなく感じるかもしれません。まるで大盛りのラーメンに慣れた人が普通盛りを食べるような感覚でしょう。でも、この制限が長期的には大きな利益をもたらします。
次に、利確目標を2倍に設定してください。今まで20pipsで利確していたなら40pips、50pipsなら100pipsを目標にするのです。これは勇気が必要な決断ですが、トレンドの力を最大限に活用するために必要なことです。
そして、チャートを見る時間を決めてください。私がお勧めするのは、朝と夜の2回だけです。朝に相場の状況を確認し、夜に一日の結果を振り返る。それ以外の時間はチャートを見ないという強い意志が必要です。
これらの方法を支える心構えも大切です。FXは投資であり、ギャンブルではないということを常に意識してください。ギャンブルは短時間で結果が出ますが、投資は時間をかけて資産を増やしていくものです。
短期的な変動に一喜一憂するのではなく、長期的な視点を持つことが重要です。相場は毎日上がったり下がったりしますが、それは海の波のようなものです。波の一つ一つに注目するのではなく、潮の流れ全体を見ることが大切なのです。
「今すぐ結果が欲しい」という気持ちは誰にでもあります。でも、「今すぐ」より「確実に」を選ぶ勇気を持ってください。急いで階段を駆け上がるより、ゆっくりでも確実に一歩ずつ上がっていく方が、最終的には高いところまで登ることができます。
時間を味方につける発想を持つことで、あなたのFXは必ず変わります。時間は私たちに平等に与えられた最も貴重な資源です。その時間を有効活用することで、相場の力を最大限に引き出すことができるのです。
まとめ
私のコロナ体験から学べることは、「何もしないことも立派な戦略」だということです。
病気で強制的にチャートから離れたことで、私は多くのことを発見しました。オーバートレードがいかに利益を削っているか、トレンドがどれほど長く続くものか、感情コントロールがどれほど重要か、そして「待つ」ことがどれほど価値のあることか。
これらの気づきは、健康な時には得ることができませんでした。毎日チャートに張り付いて、せわしなく取引を繰り返していた私には見えなかった景色でした。まるで電車の窓から景色を眺めている時、電車が止まった時にだけ美しい風景に気づくようなものでした。
あなたも今日から、意図的に「何もしない時間」を作ってみてください。それは病気になる必要はありません。自分の意志で、チャートから離れる時間を作るのです。きっと新しい発見があるはずです。
相場は逃げていきません。今日逃した機会は、また明日やってきます。でも、焦って追いかけすぎると、本当に大きなチャンスを見逃してしまうかもしれません。
「急がば回れ」という言葉があります。FXにおいても、この言葉は真実です。遠回りに見える道こそが、実は成功への最短ルートなのかもしれません。
追伸
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
私のコロナ体験をお話しするのは、正直かなり迷いました。なぜなら、実際にコロナで苦しんでいる方、命を落とした方、もおられますから。そんな時にFXのことを考えていたなんて、我ながら呆れてしまいます。でも、その経験が今の私を作ってくれたのも事実なので、そのことをお伝えしておきたかったのです。
人生には時として、思いがけない出来事が起こります。それは病気かもしれませんし、仕事上のトラブル、家庭事情、、、かもしれません。でも、そんな時こそ、新しい視点を得るチャンスなのかもしれません。
私たちは、つい「何かしなければ」と焦ってしまいがちです。特にFXのような投資の世界では、常に行動していないと不安になってしまいます。私も専業トレーダーとして時間を持て余して、つい余計なことをしてしまうところがあります。でも、そういう時こそ、立ち止まることの方が大切なのだと知りました。
もしあなたが今、取引で思うような結果が出ていなくても、決して自分を責めないでください。それは単に、まだ「待つ」ということを覚えていないだけかもしれません。明日からは少し立ち止まって、相場の声に耳を傾けてみてください。
相場は私たちに多くのことを教えてくれます。忍耐の大切さ、計画性の重要性、そして何より、時間の価値について。これらの教訓は、FXだけでなく人生のあらゆる場面で役立つものです。
あなたのFXライフが、より豊かで充実したものになることを心から願っています。そして、私の体験が少しでもあなたのお役に立てれば、こんなに嬉しいことはありません。
それと、体調にはくれぐれもお気をつけくださいね。健康な体があってこそ、良い投資判断ができるのですから。
ふくお
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